経営労務情報 平成26年(2014年)12月号

I お知らせ◆賞与を計算される時の、社会保険料率にご注意ください。
夏の賞与時より、厚生年金の料率が変わっています。 ⇒⇒ 厚生年金 8.737%
健康保険4.985% 介護保険0.86% (健康保険+介護保険=5.845%
◆通勤手当の「非課税限度額」が増額されました。
本年4月にさかのぼって変更されました。課税となる通勤手当を支給している場合はご注意ください。変更案内は、税務署からの「年末調整書類」の中に同封されています。
国税庁のホームページより確認もできます。
◆早いもので今年も12月!慌ただしい頃ですが、事故・ケガや風邪などひかれませんようお気をつけになってください。本年もご愛読いただきありがとうございました。

II 「高年齢者雇用」の実態はどうなっている?◆9割以上が 高年齢者雇用確保措置 を実施済
厚労省が、平成26年「高年齢者の雇用状況」(6月1日現在)の集計結果を発表した。高年齢者雇用を実施済の企業の割合は、98.1%(143,179社)となりました。規模別では、大企業99.5%(15,015社)、中小企業98.0%(128,164社)でした。

◆約8割が「継続雇用制度」を導入
雇用確保の内訳では、「定年制の廃止」2.7%(3,850社)、「定年の引上げ」15.6%(22,317 社)、「継続雇用制度の導入」81.7%(117,012 社)となりました。

◆希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合
この割合は71.0%(103,586社)となり、大企業51.9%(7,831社)、中小企業73.2%(95,755社)でした。さらに、70 歳以上まで働ける企業の割合は19.0%(27,740社)で、大企業11.8%(1,780 社)中小企業19.8%(25,960社)となり中小企業の取組みが進んでいます。

◆今後の取組み
同省では、労働局、ハローワークにより未実施企業の早期解消を図るとしています。また、「70 歳まで働ける企業」の普及・啓発等に取り組むとしています。

III 各種調査結果に見る「人材不足」の実態 と 対応策◆雇用・労働分野の切実な問題
「人材不足」は雇用・労働をめぐる最も切実な問題となっています。「人材不足により倒産する中小企業も増え始めている」との報道もあります。特に、飲食サービス業や小売業、運送業等で状況が深刻です。人材不足により社員の業務の負担が高まり、それがさらなる離職につながるといった悪循環も発生しています。

◆厳しい採用状況
リクルートワークス研究所が行った「人手不足の影響と対策に関する調査」では、3社に1社は必要な人数を確保できておらず、うち50%以上は事業に影響が出ているとの結果が出ています。さらに、人材不足の企業の52.7%が「見通しがない」と回答、今後ますます人材不足の悪影響が出てくることが懸念されます。

◆対応策は?
(1)採用対象の拡大(未経験者も採用対象とする、外国人を採用対象とするなど)
(2)処遇の改善(賃金の引上げ、パート・アルバイトの正社員登用など)
(3)業務等の調整(業務効率の向上、外部人材活用、アウトソーシング、受注調整、営業時間の調整など)です。
今後、主婦(20~49歳の既婚・子供あり女性)や高齢者の活用が人材不足の解消につながることが大いに期待されます。

IV パートタイマー用の「労働条件通知書」が変更されました◆改正法で 労働条件に関する説明 を義務化
改正パートタイム労働法が、平成27年4月1日から施行されます。パート・アルバイトの雇入れ時や契約更新時に、労働条件(賃金の決定方法、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用、正社員転換等の措置内容等)についての説明が義務化されます。労働条件は、必ず文書など(電子メールやFAXでも可)を渡す必要があります。違反した場合は10万円以下の罰金となってしまいます。

◆労働条件通知書の変更箇所
新たに「雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口」を記載することになります。この「相談窓口」の体制整備が事業主の義務とされたため、パート・アルバイトを採用している会社では、担当者または担当部署を決めておく必要があります。

◆労務管理に関する疑問は早めに相談を
「平成26年版労働経済白書」では、平成25年の非正規労働者(パート・アルバイト含む)の割合は36.7%、10年前と比較して6%増、人数は約400万人増加しています。非正規労働者の増加に伴い、正社員との労働条件の差について、不公平感を感じるパートと事業主の間でトラブルとなるケースが増えており、パートタイム労働法が改正された大きな理由の1つにもなっていました。労務管理に関する疑問や不安は、早めに対策を検討する必要があります。

V スポット情報 ●就職内定率が大卒・高卒ともに改善(2014/11/15)
文科省と厚労省は、来春卒業予定の大学生の就職内定率が68.4%(10月1日時点。前年同期比4.1ポイント増)となり、4年連続で上昇したと発表した。また、高校生の内定率も54.4%(9月末時点。同8.8ポイント増)に上昇した。

●「配偶者控除」の見直しを検討へ(2014/10/22)
首相は、女性の就労拡大に向け、配偶者控除など税制上の措置や社会保険制度の見直し案を検討するよう、経済財政諮問会議において関係官僚に指示した。政府は、先行して国家公務員の配偶者手当の見直しを検討する考え。

●連合がベア2%以上要求へ 17年ぶりの高水準(2014/10/18)
連合は、来年の春闘で定期昇給(2%)を確保したうえで、全組合員の賃金を2%以上引き上げるベースアップの実施を要求する方針を決定した。ベア要求は2年連続で、1998年の2.9%以来、17年ぶりの高水準。

●高額給与者の健康保険料を引き上げへ -厚労省方針-(2014/10/17)
厚労省は、高所得の会社員の医療保険料を引き上げる方針を明らかにした。標準報酬月額の上限(現在121万円)より上に新たに4段階設定する。約32万人が対象となり、最大で月1万円ほど保険料が上がる見通し。来年の通常国会での法改正を目指すとしている。

●来年度から公的年金給付の抑制策を実施へ(2014/10/16)
厚労省は、現役世代の減少と平均余命の伸びに合わせて公的年金給付額を抑える「マクロ経済スライド」を来年度から導入する方針を固めた。物価下落時も年金額を減額できるようにすることで高齢者への給付を抑え、若者の将来の受給額が減りすぎないようにする。来年の通常国会に国民年金法などの改正案を提出する方針。

監修 :中島光利、坂山徹

経営労務情報 平成26年(2014年)9月号

I お知らせ◆年1回の社会保険料の「定期変更」は、10月に支払う給与からお願い致します。
具体的には以下のとおりです。(先引の会社では、例年どおり変更してください)
翌月払の会社では9月分から(例:9月末日締切の10月10日支払)
当月払の会社では10月分から(例:10月20日締切の10月末日支払)
◆最低賃金が、10月1日より800円(愛知県)に変更されます。今回は大幅な変更になります。パート募集時の時間給決定や、10月1日以降、パートさんの給与計算時に下回らないようご注意ください。
◆新「パートタイム労働法」が、平成27年4月1日から施工されます。社員とパートの就業規則をはっきり分ける必要があります。詳細は随時お知らせ致します。

II 人手不足の業界には光明? (外国人労働者活用) ◆外国人労働者活用への期待が高まる
労働力人口の減少を補うため、外国人労働者活用への期待が高まっています。これまでは高度人材(研究者や経営者など)を中心に受入れ体制が整えられてきましたが、比較的単純な労働も可能とする議論が進み、建設、農業、製造業、家事支援、介護などでの活用が期待されています。また技能実習制度の拡大も検討されています。

◆受入れの際の留意点
経営戦略・事業運営方針にも大きく関わるため、雇用する目的や必要性を十分に検討し担当業務を決めていく必要があり、諸官庁への手続きなども注意が必要です。

◆トラブル防止のための知識
トラブルを防ぐためには、次のような知識が必要です。
(1)入管法(出入国管理及び難民認定法) (2)労働関係法  (3)日常の労務管理 (4)文化、宗教 (5)生活様式、生活慣習 (6)ビジネス慣習 (7)コミュニケーション方法
社会保険加入となるため賃金は単純に安くならないようです。検討が重要です。

III 深刻な 「後継者不在」問題 と 制度改正の動向 ◆28万社超の企業を分析
4人に1人が高齢者時代。経営者も約3割が65歳超の時代です。帝国データバンクが有する企業概要(145万社収録)及び信用調査ファイル(160万社収録)を分析し、後継者問題に関する調査の結果が発表されました。

◆深刻な後継者不在の状況
国内企業の65.4%が後継者不在。社長年齢が「60歳代」の企業では53.9%が後継者不在、「70歳代」では42.6%、「80歳以上」では34.2%でした。どのような後継者がいるかでは、「子供」38.4%が最多、 「親族」19.9%、「配偶者」10.9%、つまり同族が約7割(69.2%)となりました。

◆業種別の状況
後継者不在割合が、平均値の65.4%以上の業種は、1)サービス業70.4%、2)建設業70.0%、 3)不動産業67.8%、4)小売業66.1%、でした。

◆制度改正の動向
経済産業省の調査結果では、「親族外が後を継ぐ中小企業の割合は約4割でした。同省は法務省と連携し、親族外の事業承継がしやすい制度づくりを進める考えです。親族が無理なら早い対策が重要です。また後継者対策を含めた採用計画も重要です。

IV 中小企業における賃上げなどの取組み状況◆6割強の企業が何らかの賃上げを実施
経済産業省が、「中小企業の雇用状況に関する調査」、及び「中堅・中小企業等における賃上げ等の取組みに関する調査」の結果を発表しました。平成26年度に、ベースアップや賞与・一時金の増額など何らかの賃上げ(正社員1人当たり平均賃金の引上げ)を行った企業の割合は64.5%(前年度比7.7ポイント増)でした。またベースアップに相当する賃上げを行った企業は36.2%で、賞与・一時金の増額を行った企業は48.0%でした。

◆賃上げを行った理由は?
「従業員の定着・確保」とした企業が最多の75.7%、「業績回復の還元」が28.9%、「消費税率の上昇への対応」が21.3%でした。逆に賃上げなしの企業の理由は、「業績の低迷」が71.7%で最多、「賃金より従業員の雇用維持を優先」が33.1%、「原油・原材料価格の高騰」が33.0%でした。

結果からは、人手不足により賃上げせざるを得ない状況、業績低迷により賃上げができない状況、雇用維持への努力やコストアップへの影響が見てとれます。地域別では、賃上げした企業は、昨年度に比べ全国的に増加し、地域間の格差も少なくなり、地方への「経済の好循環」が波及しつつある状況も見られました。

◆非正規社員の処遇改善の取組み例
非正規社員の処遇改善では、賃金改善や、正規雇用への転換(会社側から積極的に働きかけて非正規社員を正規雇用へ転換)が挙げられます。賃金以外では、介護休業や介護休暇の拡充、女性の積極的登用するため短時間 勤務制度を導入、出産祝い金の増額、社員旅行の実施などが挙げらました。全社員の賃上げが不可能でも、若手社員の賃上げ方法が重要になっています。

V スポット情報●「入職率」が「離職率」を6年ぶりに上回る(2014/9/10)
厚生労働省が平成25年の「雇用動向調査」の結果を発表し、入職率(転職も含めて新たに仕事に就いた就職者の労働者全体に占める割合)が16.3%(前年比1.5ポイント増)となり、離職率(仕事を辞めた人の労働者全体に占める割合)の15.6%(同0.8ポイント増)を上回った。入職率が離職率を上回るのは6年ぶり

●現金給与総額が5カ月連続で増加(2014/9/2)
厚生労働省が7月の「毎月勤労統計調査」の結果を発表し、現金給与総額が36万9,846円(前年同月比2.6%増)となり、5カ月連続で増加したことがわかった。伸び率は、平成9年1月以来、17年半ぶりの高さとなった。

●生活保護世帯数が過去最多の160万世帯に (2014/9/4)
厚生労働省が生活保護に関する集計結果を発表し、今年6月時点で生活保護を受給している世帯数が160万4,414世帯(前月比1,321世帯増)となり、過去最多を更新した。受給者数は215万8,840人(同1,012人減)だった。

●医療費が過去最高の39.3兆円に(2014/8/27)
厚生労働省は、平成25年年度における医療費(概算)が39.3兆円(前年度比2.2%増)となり、11年連続で過去最高を更新したと発表した。国民1人当たりの医療費は平均30.8万円(同2.4%増)で、75歳以上の後期高齢者は92.7万円、75未満は20.7万円だった。

監修 :中島光利、坂山徹

経営労務情報 平成26年(2014年)7月号

I お知らせ◆給与から引く住民税の額が7月より一定額に変わります。給与計算の際に注意して控除をお願い致します。
◆社会保険「算定基礎届」の提出は無事終わりましたが、「消えた年金問題」も落ち着いてきたことから社会保険調査が増えています。調査3点セットの 1)給与台帳 2)出勤簿 3)給与所得税の領収書 が必要になります。問題にならぬように日頃の 準備をお願い致します。仕事が忙しい場合は、調査予定日の変更も可能です。
◆毎回のお願いになりますが、「熱中症」で倒れる事故が発生しています。皆様の会社でも具体的な暑さ対策をお願い致します。
最近は、労災事故が発生するとすぐ監督署の監督官が来ます。曖昧な事故発生状況の記入は避け、できるだけ分かりやすい事故状況の記入に心掛けてください。

II 好況で変わってきた? 新入社員の働くことに対する意識◆「第一志望に入社」昨年から微増
日本生産性本部と日本経済青年協議会が今年度の新入社員を対象に実施した「働くことの意識」の調査結果によると、「第一志望の会社に入れた」と答えた新入社員は、質問を開始した2009年以降で、過去最低を更新した昨年の52%からわずかに改善され55%でした。

◆「定年まで同じ会社で働きたい」は減少
「この会社でずっと働きたいか」という問いには、一昨年は過去最高を記録した「定年まで勤めたい」が28.8%までに減少し、代わって「状況次第でかわる(転職)」が34.5%となり、2年連続で「定年まで勤めたい」を上回りました。「定年まで同じ会社で働きたい」は景況感の好転とともに減少傾向です。

◆ 約7割が「手当が出るなら残業はいとわない」
「残業について」は、昨年度に続き「手当が出るならやってもよい」が最多となり、昨年度の63%から69.4%に急増し、過去最高を更新しました。いわゆる「ブラック企業」による残業代不払いなどの報道に敏感になっており、残業はいとわないけれども、それに見合った処遇を求めている傾向にあるようです。

◆「社長になりたい」は1割を下回る
産業能率大学がまとめた「2014年度新入社員の会社生活調査」によると、最終目標とする役職・地位について、「社長」と答えた人が9.0%となり、調査を開始した1990年以降で過去最低だった昨年の11.9%を下回り初めて1割を下回りました。女性の管理職登用を進める企業が増えている中、将来「管理職で部門の指揮をとる」と回答した女性の新入社員が28.8%で過去最高となりました。

III 人手不足産業でも採用できた事業所とできなかった事業所の違い◆ 医療・福祉、建設業における人手不足が深刻
厚生労働省発表の「人手不足産業における高卒求人の充足状況」によると、平成25年度の高卒者向け求人は、製造業、医療・福祉、建設業、卸売・小売業などで多かったものの、充足率をみると医療・福祉で31.3%、建設業で34.2%と低く、人手不足の深刻化による充足率の向上が課題となっています。

◆ 採用できた事業所・できなかった事業所の差は?
高卒求人票を用いて採用できた事業所とできなかった事業所の違いは、医療・福祉では、早期(7月末まで)に求人票を高校に送付した事業所の割合が、採用できた事業所で77.2%、採用できなかった事業所で 58.7%となり大きな差がでました。

また、求人票に「採用・離職状況」の記載があった事業所や、賞与支払いがある事業所が採用割合を高くしています。建設業でも、早期に求人を提出し採用できた事業所69.2%が採用できなかった事業所45.1%を大きく上回りました。「早期の求人提出」、「求人票における積極的な情報提供」が重要と考えられます。

◆ なぜ人が集まらないのか?改善点はなに?
高校の進路指導担当教諭に対して、生徒が応募しない理由を聞いたところ、宿泊業・飲食サービス業では、「休日が少ない・労働時間が長い・勤務時間が不規則等、労働時間の問題」、建設業と医療・福祉では、「仕事がきつそう・面白くなさそう等、仕事内容(職種)の問題」という回答でした。給与・休日・労働時間等労働条件の改善、イメージの向上、日勤・夜勤でもリズムが崩れない配慮、3Kのイメージ払拭、長時間拘束の改善などの取り組みが重要になります。

IV スポット情報●建設業の外国人労働者に日本人並みの給与支給を義務化へ(2014/7/25)
政府は、人手不足が問題となっている建設業において、来年度から技能実習制度による受入れを拡大する外国人労働者にも、同じ技能を有する日本人と同等以上の給与を支払うことを受入れ企業に義務付ける方針を明らかにした。同水準であるかどうかを確認する体制づくりを今後検討するとしている。

●外国人技能実習制度で不正「3年連続で増加」(2014/7/13)
外国人技能実習制度で来日した外国人に対し、昨年は賃金等の不払いなどの不正を行った受入れ団体・機関の数が230団体に上り、現行制度が開始されてから3年連続で増加したことが法務省の調査で明らかになった。これらの団体に対し、同省は新たに罰則を制定する方針。

●精神障害での労災申請が「過去最多」を更新(2014/6/28)
厚生労働省が「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」を公表し、2013年度に精神障害により労災申請をした人が1,409人(前年度比152人増)で、過去最多を更新したことがわかった。労災認定者は436人(同39人減)で減少となったが、2年連続で400人を超えた。
〔関連リンク〕平成25年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」まとめ

●ハローワークの求職者情報を民間の職業紹介会社に開放へ(2014/6/19)
厚生労働省の労働政策審議会は、来年度からハローワークが持つ 求職者情報 を、民間の職業紹介会社に開放する制度案を固めた。求職者が希望した場合に限り、職歴や資格等の情報を職業紹介の実績のある職業紹介会社に限定して公開する。同制度は、2015年度からスタートする見込み。

●所定内給与が26カ月ぶりに増加 (2014/7/1)
厚生労働省が5月の「毎月勤労統計調査」の結果を発表し、所定内給与が平均24万1,739円(前年同月比0.2%増)となり、26カ月ぶりに増加したことがわかった。残業代を含めた現金給与総額は26万9,470円(同0.8%増)で、3カ月連続で増加した。

監修 :中島光利、坂山徹

経営労務情報 平成26年(2014年)5月号

I 5月のお知らせ4月に支払のあった給与から、協会けんぽの介護保険料を変更されましたか? 再確認をお願い致します。
◆今年4月は、昨年より入社した方が多いのか社会保険の手続きをしてから、「健康保険証」が、会社へ届くまでに3週間ほどかかっています。この遅れが改善するまでは、早めの連絡・手続きをお願い致します。
◆真夏を感じるほどの天候になり、建設業のお客様では「熱中症」で倒れる事故も発生しています。皆様の会社でも、暑さ対策の健康管理を早めにお願い致します。
◆住民税の「特別徴収」の通知が送られてきています。退職者分も含まれていないかの確認をお願い致します。

II 中小企業の「賃金」と「雇用」状況◆中小企業が賃金改善に前向き?
帝国データバンク発表の「2014年度、賃金動向に関する企業の意識調査」の結果、賃金改善を見込む会社の割合は46.4%(前年度比7.1ポイント増)となり、2006年の調査開始以降で最高となりました。今後の賃金改善が「ある(見込みを含む)」の回答割合は、意外にも大企業よりも中小企業が高く47.6%でした。

改善内容は、ベースアップで対応が34.0%、賞与(一時金)で対応が27.8%となり、こちらも中小企業ではベースアップで対応が35.5%、賞与で対応が28.2%でした。

◆3社に1社は給与水準アップ
日本政策金融公庫総合研究所発表の「全国中小企業動向調査」の結果、正社員の給与水準が、2013年12月を基準とし、前年同月と「ほとんど変わらない」とした会社の割合が64.2 %で最多となりましたが、「上昇した」会社の割合は34.1%となりました。賞与は「ほとんど変わらない」会社の割合が56.0% で最多でしたが、「増加」した会社は29.3% となりました。つまり、3社に1社は給与水準がアップしたことになりました。

約3割の企業で正社員が増加
次に、正社員数では、前年同月と「変わらない」会社51.4%、「増加」した会社は31.5%となり、約3割の企業で正社員が増加しました。増加理由は、「将来の人手不足に備えるため」が47.3%、「受注・販売が増加したため」が 36.3%、「受注・販売が今後増加する見通しのため」が28.9%でした。

一方、正社員の減少理由は、「退職者・転職者の人員補充できなかったため」64.6%、「受注・販売が減少したため」17.2%、「人員が過剰だったため」9.9%となりました。

III ハローワークの求人票に苦情多数!?7,000件以上の苦情
ハローワーク(職安)の求人票に対する苦情が多くなっています。厚生労働省の平成24年度調査では、求人票の記載内容と実際の労働条件が異なるといった申出が 7,783件にもなりました。

◆苦情の種類
苦情内容は、「賃金に関すること」が2,031件、「就業時間に関すること」が1,405件、「選考方法・応募書類に関すること」が1,030件と上位を占めました。その他にも、「雇用形態」「休日」「社会保険・労働保険」に関することが続きました。

◆具体例
具体的事例では、「面接に行ったら求人票より低い賃金を提示された」、「採用の直前に、求人票にはなかった勤務地を提示された」、「(あり)となっていた雇用保険、社会保険に加入していなかった」などと続きました。

◆具体的な対策
厚生労働省では、「求人ホットライン」を設置し、是正指導を行うことになりました。中島事務所のお客様企業では、このような苦情を受けたことはございませんが、問題の起きない求人票になるよう改善するとともに、より良い人材との出会いを増やす「求人票」になるよう会社様と一緒に今後も検討させて頂きます。

IV スポット情報●中小企業の深刻な後継者不足が明らかに、中小企業白書 (2014/4/26)
2014年度版「中小企業白書」では、経営者の高齢化が進む中、後継者不足が深刻になっている実態が明らかになりました。これが休業・廃業数の増加につながっているとの指摘もされており、今後は親族以外に事業を引き継ぎやすくする仕組みづくりが求められています。

70歳までを「働く人」に位置付け、 政府有識者会議 (2014/5/5)
政府の経済財政諮問会議が「人口減」と「超高齢化」への対策をまとめた提言案が明らかになり、「70歳までを働く人」と位置付けるほか、出産・子育てに関する支援を強化する方針であることがわかりました。6月にまとめる「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)」に盛り込まれる見通しです。

●派遣の半数が「正社員」としての雇用を希望 (2014/4/30)
日本人材派遣協会の調査で、派遣労働者の48.3%が、将来の働き方として正社員を希望していることがわかりました。しかし同調査によると、派遣先企業から正社員としての採用を打診されたことがある人は18.1%で、本人が希望していても正社員になるのは難しいのが現状のようです。なお、派遣社員として働き続けたい人の割合は14.7%でした。

●現金給与総額が3カ月ぶりに増加、残業代などが押上げ (2014/4/30)
厚生労働省「毎月勤労統計調査」(本年3月)では、現金給与総額が27万6,740円(前年同月比0.7%増)となり、3カ月ぶりに増加したことがわかりました。ただし、これは残業代などの「所定外給与」やボーナスなどの「特別給与」の上昇によるもので、基本給などの「所定内給与」は、22カ月連続で減少しています。

●「紹介状なし」での大病院受診、初診料全額自己負担に(2014/5/9)
厚生労働省は、紹介状なしで患者が大病院で受診した場合に、新たな負担金を求める制度を2016年4月頃に導入する方針を示しました。医師を高度な治療に専念しやすくするため、軽傷で大病院に行く患者を減らすのが狙いです。来年の通常国会に関連法案の提出を目指しています。

監修 :中島光利、坂山徹

経営労務情報 平成26年(2014年)3月号

この1月末にて退職し、八木義昭君が独立することになりました。独立祝いにお客様を譲ることもできました。立派な社会保険労務士になってくれると思います。

I 介護保険料が変わります協会けんぽの介護保険料率が3月分(4月納付分)より、現行の1.55%から1.72%へ約11%増額されました。原則として、4月に支払う給与からの変更となります。お客様へは、3月末までに変更一覧表をお送り致しますのでご確認ください。

II 産前産後中も社会保険料が免除されます4月より、産前産後の休業(産前42日・産後56日)を取得した場合、社会保険料の免除が受けられるようになります(本人分および事業主分)。この制度の対象者は、3月5日出産の方からで4月分保険料より免除となります。変更ではありませんが、扶養家族の妻が出産し、夫が「育児休業」を取得した場合は出産日から社会保険料の免除となっています。

III 企業の「退職給付制度」に関する最新調査結果◆4社に1社は退職一時金・退職年金「なし」
昨年11月に発表された「厚生労働省・就労条件総合調査」(常用労働者数30人以上の企業を対象、4,211社から有効回答)では、前回調査以来5年ぶりに退職金に関する調査が行われました。それによると2008年調査時は83.9%の企業が退職金制度ありと回答していましたが、今回は75.5%まで減少していました。

◆「退職一時金制度のみ」が大幅増
制度の形態別では、2008年当時は31.9%あった「退職一時金と退職年金を併用」する企業が今回は22.6%へと大きく減少し、「退職一時金制度のみ」とする企業が55.3%から65.8%と大きく増えました。支払準備形態は、退職一時金制度がある企業では、「社内で準備する」企業が64.5%で最も多く、次に「中小企業退職金共済制度を利用」が46.5%でした。

一方、退職年金制度がある企業では、「厚生年金基金」(44.8%)が最も多く、確定拠出年金(企業型)の35.9%、確定給付企業年金の35.6%となりました。今後は、厚生年金基金制度の見直しが進むにつれて変化する可能性があります。

◆支給額も大幅減
勤続35年以上の定年退職者の平均退職金額は、大卒者が2,156万円(前回比 335万円減)、高卒者(管理・事務・技術職)が1,965万円(同273万円減)、高卒者(現業職)が1,484万円(同537万円減)となり、いずれも大きく減少しました。

◆これからの主流は「確定拠出年金」??
2014年度の税制改正では拠出限度額の引上げ検討もされていますが、税制上の優遇措置もあり今後は、確定拠出年金が増加する可能性もあります。《一言》中小零細企業の退職金の現状とは大きな隔たりを感じますが、「退職一時金のみ」という退職金制度への見直しと、今までにない大きな減額が進んでいます。

IV 未払残業代を請求する内容証明が急増中!◆東京管内の割増賃金遡及支払額が17億円
東京労働局から「賃金不払残業の是正結果(平成24年度)」が公表され、割増賃金の是正勧告・指導対象により100万円以上の遡及支払いとなった企業数が125となり、その総額は17億円となりました。

◆ネット上にあふれる割増賃金請求に関する情報
最近は、元従業員から、未払残業代請求の内容証明が届く企業が非常に増えています。「あなたの未払残業代がすぐわかる!」といったホームページや、残業代請求に関する内容証明のひな形を掲載するサイトも増えています。

◆会社としての対応
まず内容証明の送り手は誰か。差出人が従業員個人なのか、合同労組やユニオンなのか、弁護士等なのかにより対応が違ってきます。例えば、本人が会社へのうっぷんを晴らしたいのか、お金が欲しいだけなのか、個人的恨みなのか等が判断できる場合もあります。会社としては、必要な資料(タイムカード、日報、就業規則、賃金規程等)の収集・検討を行い、残業時間を確認したうえで、対応がスタートします。

◆日頃の労務管理が重要!!
未払残業代を発生させない残業・労働時間管理への見直しが必要となります。未払残業代を請求されたという噂が広まれば、今の従業員からも不満を爆発させてしまう場合もあります。今一度、検証してみてはいかがでしょうか。

V スポット情報●国民年金保険料滞納者の差押「年収400万円以上」が対象(2014/1/24)
厚生労働省は、国民年金保険料の納付率アップを図るため、資産の差押えの対象を「年収400万円以上、滞納13ヶ月以上」の人とする方針を明らかにした。また、所得が低い人向けに保険料納付を猶予する制度の対象者年齢を拡大し4月から順次実施の見込み。

●社会保険未加入の建設業者を排除へ 国交省(2014/1/22)
国土交通省は、社会保険未加入の建設業者について、公共事業の元請と一次下請に参加させない方針を明らかにした。将来的には二次下請以下からも排除する考え。同省では、未加入業者への指導を強化し、2017年度には加入率100%を目指している。

●60~64歳の就業希望者のうち男性81%・女性66%が就業(2014/2/20)
厚生労働省が「中高年者縦断調査」の結果を発表し、60~64歳で、2005年時点の「60~64歳は仕事をしたい」と希望していた人のうち、男性の81.2%、女性の66.3%が実際に就業していたことがわかった。同省は「希望者の多くが実際に働いていて、中高年の働く意欲が高まっている証拠」と分析している。

●建設業での外国人受入れ拡大 政府検討(2014/1/25)
政府は人手不足が深刻な問題となっている建設業における外国人の活用を検討する緊急会議を開き、「外国人技能実習制度」の拡充などについて検討を行った。今年度中に対策をまとめ、2015年度から外国人労働者の受入れ拡大を目指す考え。

監修 :中島光利、坂山徹

お気軽にお問合せください!

お問合せ・ご相談

連絡先 お問合せフォーム